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原水協通信

毎月発行している日本原水協の機関誌です。国内外の反核平和運動についての情報が満載です。 日本原水協のウェブサイト→ http://www.antiatom.org/

「核兵器の全面禁止を!」

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【いわさきちひろカレンダー】福島県富岡町立富岡小学校・中学校と、福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校に贈呈

全国から寄せられた募金で被災地にいわさきちひろカレンダーを贈呈するツアーで福島県を訪れている酒徳溢子さんのリポートです。

日本原水協の、被災地にちひろカレンダーを贈呈するツアーに参加しました。

11月13日は、福島県富岡町立富岡小学校・中学校と、福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校です。

富岡小学校・中学校は、今年4月に開校し、全校生徒20名です。中学3年生の2人がカレンダーを受けとり、いわさきちひろの絵が好きだと話してくれました。いわさきちひろの絵は、愛と希望を子どもの絵をとおして伝えてくれるものです。

富岡町立富岡小学校・中学校の中学3年生の2人がカレンダーを受け取ってくれました。郡山市や広野町からの転入で、ジャージが違っています。

中潟校長先生は、東日本大震災からの経過を話してくれました。学校のテニスコートまで6mの津波が押し寄せ、生徒たちは約2㎞離れたところまで駆け足で避難しました。体育館は中学校の卒業式の後、雪が降っていました。そして12日。「詳細不明、とにかく西へ」と緊急避難指示が出され、西へ、全国へと避難しました。福島第一原発1号機の水素爆発、そして3号機も水素爆発。帰る家も仕事も失い、不安と焦り、憤りの中で過ごしてきたと。その年の9月に、三春町に富岡町の学校が開校して過ごして来ましたが、避難指示の解除により今年4月に富岡町に開校したのです。生徒数で教師の数が決まるため、複式授業です。原爆被害展示組写真も贈呈すると、明日広島平和祈念資料館とライブで、被爆者の方の話を聞く授業をすると聞きました。グッドタイミングです。昨年まで15歳以下は町に入ることを禁止されていた富岡町。子どもたちに震災の記憶は薄れてきていると、校長先生は言われていました。

2011年3月11日からの、富岡町の様子を話してくれた中潟校長先生

富岡町は、夜ノ森の桜が有名な町。絵手紙のグループから贈られた作品

双葉郡広野町にある、福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校を訪れました。ここは、文部科学省からスーパー・グローバル・ハイスクールに指定されています。原子力災害からの復興を果たすグローバルリーダーの育成を目指す教育をおこなうもので、国の援助が受けられます。4校がひとつになったもので、学区はなく、寮もあります。2期制で、後期の中間テスト中で、教頭先生にカレンダーを贈呈しました。

福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校の山本教頭先生(右)にちひろカレンダーを贈呈する、日本原水協事務局長の安井さん

原爆被害展示組写真を贈呈すると、12月4日から広島に修学旅行だと、これもグッドタイミングでした。

広島・長崎の原爆被害展示組写真も、平和学習にと贈呈

来年は中学校もできて、新しい校舎に引っ越し、中にカフェを作って地域の人たちと交流できる場にしたいと話されました。ホンの少しずつですが、前に進んでいるのかな?と思う訪問でした。

ふたば未来学園中学校・高等学校の玄関。上にかかった校章は、未来という文字をデザインしたもの

広野町の火力発電所近くにある放射性廃棄物の仮置場。フレコンバッグの数がうんと減っている気がした。処理したのかな

このキャンペーンは全国のみなさんからの募金によって支えられています。愛と平和を願うちひろカレンダーを被災地へ贈呈する募金運動にぜひご協力をお願いします。郵便振替口座(00110−9−1780 原水爆禁止日本協議会)に<被災地カレンダー>と明記してお振り込みください。*郵便振替の「控え」を領収書に代えさせていただきます。 […]

【神奈川】2018年県民対県交渉(11.7)核も基地もない神奈川県を

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【宮城】県原水協通信(2018年11月号)

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生誕100年 ちひろカレンダー普及ニュース【北海道】一人で100本を突破!核兵器廃絶の願いとともに

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【岡山】日本政府は条約を批准せよ! 軍縮週間、ピースパレードで市民にアピール

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【神奈川】いわさきちひろの生誕100年記念のつどい 11・11「ちひろのつどい」まであと10日!あなたの参加で必ず成功させよう

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【いわさきちひろカレンダー】被災地の子どもたちへちひろカレンダーを届けよう!

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【岡山】西日本豪雨被災者にちひろカレンダーを届けよう 贈呈キャンペーン

【茨城】積み上げよう!ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名 関東甲信越ブロック原水協学校in塩原報告

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【栃木】「核兵器廃絶国際デー」署名行動・原爆パネル展

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生誕100年 ちひろカレンダー普及ニュース NO.1

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【熊本】新春6・9行動 30分で「ヒバクシャ国際署名」208人分

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【福岡】朝倉市・東峰村にちひろカレンダーを届けました 仮設住宅4ヶ所107戸+集会所3ヶ所と小中学校21校の全クラスに1本ずつ+1本

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さいごまであきらめない 核兵器廃絶を訴え、ちひろカレンダー普及

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【宮城】東日本大震災被災者へ全国の募金でいわさきちひろカレンダーを贈呈

12月4日、仙台の友人と南山陸町へちひろカレンダーを届けに行きました。志津川保育所と伊里前保育所にそれぞれ6本ずつ、5つの教室と職員室に使っていただくことにしました。毎年、カレンダーをお配りしている方々は、それぞれ高台移転して新居で暮らしているということで、自宅でカキ養殖と産直販売をしている人、独居の老婦人、ワカメ養殖加工をしている人、食生活改善推進員など地域の仕事で忙しく過ごしている人、保健師、養護教諭、志津川病院の看護師などに30本をお配りしました。近況を聞かせていただきながら、「ヒバクシャ国際署名」にも快く応えていただきました。みなさんは本当に苦労しながら現在のところに移り住んで、助け合って、とにかく前を向いて生活しているということでした。

その方々の多くが檀家になっている歌津にあるお寺も津波の被害を受けました。人柄が良いことで評判の住職は、震災後も地域の人のために尽力されていましたが、震災の年の12月に自殺してしまいました。急きょ息子さんが住職になるため帰ってきましたが、分からないことだらけで大変だったそうです。数年して母親も脳出血で急死してしまいました。若い住職の落胆はどれほどか、察するにあまりあります。それでも少しずつ落ち着き、横浜に別居していた妻と震災のころ生まれた子どもを呼び寄せ、600軒の檀家を持つお寺の仕事をこなしてきました。全国からの支援と檀家の皆さんのコツコツとした助力で、今年春には本堂が落成しました。檀家の皆さんとは庭の掃除や昼食懇談会など日常的に行き来があるそうです。

また、12月5日は石巻子育て支援センターに2本、病院や人がたくさん集まる場所に6本配りました。

最後にどうしても報告したいことがあります。仙台市のホームレス支援をしていた三浦さんという男性の話です。ホームレスから脱却して支援活動を続け、震災後も炊き出しなどに参加していました。3年前、ちひろカレンダーを持って行ったら、「オレ、ちひろ大好きだ!」とがっちりつかんで持ち帰ってしまいました。しかし、間もなく進行性のがんが見つかり、入退院を繰り返し、その年のうちに亡くなりました。日増しに弱っていく状態でも家族は誰も見舞いに来なくて、心細く寂しい思いでいたはずです。そんな時、どんな思いでちひろの絵を見ていたのだろうか。そのことが今でも私の意識から離れません。仙台市では毎年のように路上死する人がいます。三浦さんはまだましと言えるかもしれません。しかし・・・・あの時、偶然にもちひろカレンダーを渡すことができて、本当に良かったと思っています。

全国のみなさんの募金で託されたちひろカレンダーのおかげで、たくさんの方々とかかわりを続けてくることができました。多くの貴重な体験をさせていただきました。心よりお礼を申し上げます。

(宮城県登米市・小野寺恒子)