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原水協通信

毎月発行している日本原水協の機関誌です。国内外の反核平和運動についての情報が満載です。 日本原水協のウェブサイト→ http://www.antiatom.org/

「核兵器の全面禁止を!」

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【4.26「核兵器全面禁止のアピール」署名の受領に際して】タウス・フェルーキNPT議長とアンゲラ・ケイン国連軍縮担当上級の発言(全文)

2人の発言はコチラ(PDF)IMG_3966

タウス・フェルーキ大使

2015年NPT再検討会議議長就任予定者

ニューヨーク、2015年4月26日

世界からの核兵器廃絶を求める、この山のような署名を今日受け取ることができて光栄に思います。この壇上に、松井一實広島市長、アンゲラ・ケイン国連軍縮担当上級代表、原水協の高草木博さん、「平和地球動員」のジャッキー・カバソさん、ケビン・マーティンさんたちとともに立つことができて嬉しく思います。

最初に、広島市民とここに代表されている2つの献身的なNGOの、核兵器廃絶に対する深い献身と、この署名用紙にこれほどたくさんの署名を集めた大きな努力を称えたいと思います。これらの署名運動に参加し、広げてきた全てのみなさんは、全人類が共有する利益と理想を前進させるという決意を共有されています。

潘基文国連事務総長はしばしば、核軍縮は「最高位の全地球的な公共の利益」であると述べています。これを達成することは、人類の利益と理想を前進させることです。反対に失敗すると地球の未来は危機に陥ります。

この課題の成否はこれほどまでに大きな影響を及ぼすものであり、その結果は文字通り地球上すべての人々に関わります。だからこそ、市民社会グループからの署名は、核兵器廃絶という共通の目標に真に貢献するものなのです。

署名運動は、核兵器のない世界を作るというより大きなプロセスの中で、一人ひとりの市民に果たすべき役割を与えるものです。軍縮というのは、各国政府だけの活動ではありません。これは「政治的意思」と呼ばれる、とてもユニークな種類の燃料によって支えられており、究極的には人々の手にその成否がかかっているのです。多くの人々が声を上げれば、政治指導者たちは耳を傾け、彼らの意思に沿って行動することを学ぶでしょう。

ですから、今日私たちが受け取る署名は、二つの非常に重要な目的に資するものです。それらは一般の人々が死活的に重要な世界的プロセスに参加することを可能にします。そして、人々が核兵器はなぜ廃絶されねばならないかを理解しており、かつ、なぜそのことが核兵器保有国を含め諸国政府の優先課題でなければならないか認識していることを彼らに知らせるシグナルを発信するのに役立っているのです。

今週、2015年核不拡散条約締約国再検討会議が開会します。私はこの署名を、NPTの重要な柱を強力に再確認するものとして歓迎します。つまり、条約第6条に定められた、核軍備撤廃に関する交渉を誠実に行う、という義務です。

これらの署名への支持を作り上げてきた全てのみなさんの努力に敬意を表します。みなさんは正しい大義を掲げ、それを追求するために賢明な方法を選ばれました。みなさんのたいへんな努力に感謝を申し上げます。この偉大な世界的公共の利益のために貢献してくださってありがとうございました。


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アンゲラ・ケイン国連軍縮担当上級代表

ニューヨーク、2015年4月26日

核軍備撤廃のための署名の受理

紳士淑女のみなさん

今日みなさんとお会いし、みなさんの大切な署名を受理することを大きな喜びとするものです。みなさんとみなさんのグループは何十年もにわたって何百万という人々から署名を集め、核軍備撤廃の要請を届けてきました。しかし、この行動は、けっして重要性や意義を減ずることのない行動です。

私たちはみな、核兵器のない世界をという目標を分かちあっています。私たちは誰もが、被爆者のみなさんがいかに一生懸命、核兵器廃絶のために活動してきたか、いかに粘り強く平和のメッセージを世界に広げてきたか、そしていかに根気強く、みずからが生き残った筆舌に尽くしがたい惨害の記憶を守ってきたかを知っています。しかし、被爆者の平均年齢も79歳に達するなかで、私たちはこの機会に核兵器のない世界の目標を達成するという重い目標のトーチを運ぶ決意を新たにしなければなりません。

NPT再検討会議から5年、圧倒的多数の国連加盟国は、いまも続く核兵器の存在こそが人類と文明の存続への最大の危険であり、精力的かつ緊急に核兵器の廃絶に取り組まなければならないという確信を再確認しています。

一部にはなお核抑止力こそが国家安全保障の中心的柱であるとの強い信念が残っています。

2015年NPT再検討会議前夜のいま、そうした対立的見方が、核兵器廃絶の目標に対する現実の挑戦として表れています。

人間は本質的に誤りも免れえないものです。意図的であれ偶発的であれ、核兵器が絶対に使われない保証などはありません。

国際安全保障の捉え方を変えるために啓発された世界的な指導性が必要です。市民社会の力はこの変化の追求にとって私たちの最大の資産の一つです。

国連を代表し、私はみなさんの署名を謙虚な気持ちでお受け取りします。署名をされた一人ひとりの方に心から感謝いたします。再検討会議の代表がみなさんのメッセージを心に受け止め、核軍備撤廃の努力でみなさんと力を合わせることを望みます。

最後に、だれもが真実と知っている次の言葉で結ばせていただきます: 軍縮はまさに成すべきことであり、これこそが成果をもたらすものである。

ありがとうございました。

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