【石川編】募金でいわさきちひろカレンダー贈呈

日本原水協は2012年以降、全国から寄せられた募金でいわさきちひろカレンダーを被災地に贈呈しています。2026年版カレンダーを福島と石川へ届けます。佐藤学担当常任理事のリポートです。

2024年1月1日16時10分、石川県能登地方を襲った地震はマグニチュード7.6(暫定値)。能登半島地震の発生から、まもなく2年です。

日本原水協は2025年12月4日、全日本教職員組合中央執行委員の鈴木憩子さん、福井県原水協事務局/福井県民主医療機関連合会の瀬戸よしみさん、日本原水協の佐藤学担当常任理事が、石川県輪島市内の小中学校を訪問。全国から寄せられた募金でいわさきちひろカレンダー875本を贈呈しました。

当日は、一部報道では「2025年最強の寒波」と言われましたが、幸い小雪がちらつく程度でした。

まず、河井小学校を訪問。輪島市立の6つの小学校が、河井小グラウンド内の仮設校舎で授業をおこなっています。校長先生、教頭先生がお二人いらっしゃいます。河井・大屋小学の冨水聡校長先生と、鳳至・鵠巣・河原田・三井小学の表谷仁校長先生に、カレンダーを手渡しました。

続いて輪島中学校を訪問。福光明校長先生にカレンダーを手渡すと、感謝の言葉とともに現状を伺うことができました。市内の至る所にある仮設住宅から通うのは、生徒だけでなく、先生方もいらっしゃるとのこと。校長先生自身も、「楽しみながらですが、いま納屋を改造して住んでいます。さすがに寒いですけどね」とおっしゃっていたので、とてもおどろきました。

輪島中学は、地震で崩れた門も崩れたままとなっていました。門には「〜島中学校」と一部が欠けたまま。生徒たちが使うグラウンドも3分の1しか使えません。耐震化した校舎はもちろん地震には耐えましたが、壁に入ったヒビは応急処置のみにとどまっています。テニスコートは液状化によって激しく波を打ち、震災の激しさを感じました。

輪島市内は、解体され、ガレキこそなくなったものの、そこにあったはずの住居や店舗がなくなり、大火事に見舞われた朝市も含めて空き地ばかりが目立ちました。

至る所に仮設住宅が点在しており、被災した方たちは2人で4畳半という狭さの中に押し込められ、復興公営住宅は3年先の入居を目指しているとのことでした。

生徒のPTSDについて伺ったところ、校長先生は、校内で「仮設なんて**や!」と叫ぶ生徒の声が聞こえたとのこと。表に見えては来ないフラストレーションは計り知れません。

今回参加した3人は共通して、「なぜまだこんな状況になっているのか」という憤りしかありませんでした。

あれから2年経っても、民間住宅はおろか、公共施設すら整備が整わない状況が続いています。
「解体・建設業者の手が足りない」などの状況はあるとしても、一日も早く日常をとりもどすことを最優先した政策がとられるべきです。軍事や万博などにばかり目を向ける政府のあり方が悔しくてなりません。

小学校は、今後被災した学校を含めて、14校を4校に統廃合することがきまり、35人学級という大人の論理が押しつけられようとしています。軍事優先、「諦め」を押しつけるような政治、被災し困難を抱える国民すら顧みない政治を一刻も早く変えないといけないと感じました。
(日本原水協担当常任理事・佐藤学)

未来に希望をつなげるエールを送るために、募金でのご協力をお願いします。

■募金目標: 1,000 本

■募金額: 団体 1口 5,000 円
      個人 1 口 1,000 円(何口でも OK です)
≪郵便振替口座≫
00110-9-1780 原水爆禁止日本協議会
「被災地カレンダー」と明記してお振込みください。
(「控え」を領収書に換えさせて頂きます)

■目標期限:2026 年 1 月末日

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