原水爆禁止2001年世界大会
長崎・開会総会(8月7日)

南アフリカ駐日大使
カラムチャンド・マカドゥージ


南アフリカ共和国 ターボ・ムベキ大統領からのメッセージ(8月6日到着のファクス)


  1945年の広島・長崎への原爆投下による破壊と多くの人命の喪失という悲劇について、世界で知らない人は少ないでしょう。しかし、あれから50年以上経過した今日でも、世界は核の脅威にさらされています。生物・化学兵器をはじめ大量破壊兵器は禁止されましたが、核兵器はいまだに禁止されていません。したがって、国際社会の真の課題は、核兵器の保有と使用ではなく、核軍縮によって安全保障を確立し、全ての大量破壊兵器がない世界という、最終的な目標達成にむけて努力することです。

  南アフリカ国民の大多数は、1945年の広島、長崎への原爆投下に衝撃を受け、それ以来一貫して核兵器廃絶を支持してきました。私たちがアパルトヘイトに反対してたたかっていたあいだも、アフリカ民族会議(ANC)の代表が、何回か広島、長崎の原水爆禁止世界大会に参加する栄誉をえました。

  1990年代の南アフリカの民主改革のなかで、わが国は核兵器を廃棄し、核不拡散条約(NPT)に加盟し、それにより核保有の深い淵から引き返したのです。したがって、南アフリカは、歴史上初めて核兵器を廃棄した国という特別な立場にあるのです。核兵器を保有している、あるいは保有したいと思っている国ぐには、核兵器は安全保障の源であると考えているようですが、私たちの経験は、そうではないことを示しています。核兵器というのは、じっさいには安全保障をそこなうものであり、人類の利益と生存にたいし、核兵器がおよぼす無差別で大規模な破壊の脅威は、きわめて現実的であります。

  新生民主南アフリカは、1994年に発足して以来、あらゆる大量破壊兵器を含め、軍縮、非同盟、不拡散、軍備管理の政策を追求してまいりました。この政策は、民主主義、人権、持続可能な発展、社会正義、環境保護の追求にたいする私たちの誓約の重要な一貫であります。

  民主南アフリカは、地球上から大量破壊兵器をなくすために、国際社会の同じ方向をめざす人々と共同して、国際舞台で積極的役割を果たしていくものです。これは、世界の平和と安全保障を強化し、平和の遺産を私たちの子どもたちに確実につたえていこうという、南アフリカ国民の願いと意思を反映したものであります。核戦争による絶滅の危険はきわめて現実的であり、また深刻でもあります。それだけに、核兵器はじめあらゆる大量破壊兵器を全面的に廃絶する決意をあらためて確認する場として、この世界大会こそふさわしいのであります。

  原水爆禁止2001年世界大会参加者の努力が、大きな成功をおさめることを強く希望します。


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