原水爆禁止2001年世界大会
国際会議

ネパール
地球を救え 会長
シバ・シュレスタ


エベレストからのメッセージ


  1996年と1998年原水爆禁止世界大会の報告書を拝見し、被爆体験を述べておられる被爆者の方々の苦痛と苦しみに愕然としました。広島/長崎に投下された原爆の恐怖、被爆者の方々の長い間の苦痛と苦しみを知りました。一つの国民が他の国の市民に対して抱く憎悪を思い起こさせるこのような恐ろしい原爆や被爆者を二度と生んではならないと思いました。1945年8月6日と9日という悲劇的な日に被爆した市民である被爆者に罪はありません。そのためにも、後の世代の人々の中に無数の被爆者や恐ろしい死を生み出さないために、今の時代に生きる私たちが平和のためにもっと時間と努力を払うことを願っています。平和の蓮の花をみんなで摘み、共に崇めあうことができるためにも、平和が万人の上に行き渡ることを願っております。

  昨日までネパールには平和がありました。今日、平和は危険な状態にあります。略奪、殺戮、衝突の記事が絶えません。とても悲しいことですが、これは全ての文明を飲み込む被爆者の悲しいニュースとは違います。でも悲しいニュースがあり、苦しみがあり、苦痛があり、不安に対する恐怖があります。ネパールでは、被爆者とはひどい貧困と無知、ひどい健康状態の下で暮らす人々がたくさんいます。

  ネパールにとって、ネパールの平和とは雇用から生まれる自由、有益な教育から生まれる自由であり、十分な健康から生ずる自由です。被爆者が愛を願うように、我々はこうした自由を願います。

  パキスタンもインドも核実験をおこないました。大量破壊兵器である核兵器を先制使用しないという約束がありながら、南アジア全体がいまや危険な状態に置かれています。印パ両国の指導者が平和だけを相手とし、核兵器を廃絶する約束を実行してくれることを私たちは祈っています。ネパールでは私たちは、印パ両国民が平和のための話し合いのテーブルにつき、核兵器(貯蔵核兵器)廃絶に向かう方が、水田や小屋や仕事場で戦争をするよりも望ましいことだと考えています。つまるところ、私たちは、ブッダから平和を受け継いでおり、それはこの大地や岩や河川、それを取り巻く海の平和です。平和は私たちが世界に与える遺産です。忘れずに平和を守っていきましよう。

  ネパールでは広島と長崎に投下された原爆について語る時、人々はその破壊の規模の大きさに愕然とし、信じられない思いになります。ビデオを見せますと、これを見た人たちは平和の大義に連帯を表明してくれます。こうした希望を表明して、私はみなさんからさらに多くの情報をいただき、帰ってからネパールの仲間たちに伝えたいと思っています。


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